夢野久作の瓶詰地獄を読んだ。
雑把なメモ
- 構成
- 潮流研究がらみで某所に漂着した三本のボトルメールの内容が順番に示される
- 第一の瓶の内容
- 書き手は離れ島に暮らす『私』
- 離れ島に救助者が来たが、書き手は自決を覚悟したという内容
- 『以前流した瓶』を見て助けに来たと考えている
- ということは、この『以前流した瓶』は漂着した三本に含まれない
- 自決後に、この文を封じた瓶は救助者に発見されるだろうという予想が書かれている
- 実際には瓶は冒頭のように漂着している。瓶は少なくとも救助者には発見されなかった
- 第二の瓶の内容
- 書き手である『私』とアヤ子さんの二人が、それぞれ11歳と7歳の時に無人島に漂着して、さらに十年ぐらいたったころ
- 『私』とアヤ子さんはビール瓶を三本持っていた
- 一本は父親・母親への手紙を託して海へ流す
- 二本目は『私』がアヤ子さんに対して抱きつつある悩ましい気持ちをつづって封印のつもりで海へ流す
- エンピツを一本だけ所持しているが、もうなくなりそうとの記述有り
- 最後に太郎記す、と有り。『私』は太郎さんなのかしら
- 第三の瓶の内容
- 市川太郎、イチカワアヤコの名前で両親にあてた手紙
- つまり、どういうことだってばよ!
- 第三の瓶は太郎とアヤコが出した手紙
- 第二の瓶は太郎がアヤ子と暮らしているという手紙。以前第三の瓶と同様の物を出しているとの記述あり
- 第一の瓶の『私』、お前は誰だ?