民生通信と末期戦
第二次世界大戦末期、ドイツ、ベルリン。
ソヴィエトの侵攻を許したドイツ軍は首都ベルリンで絶望的な抵抗を繰り広げた。
その抵抗の際末期においても、ベルリンの電話局は機能し続け、伝説によればドイツ軍の一部はそれを利用して通信を確保し、また民間人の協力をえてソ連の動きを把握する努力を続けたという。
つまり電話帳を開いてソ連軍が来てそうな地区の一般家庭に電話をかけて様子を聞いた。
おくさん、すみませんが表は今どんな具合で?
同様の事態はイラク戦争においても発生している。携帯電話を持ったイラク軍兵士による密な連携により、米軍ヘリが落とされる事案が多発したのだ。民生通信マジすげぇ。
というわけで現代戦におけるガチの市街地戦闘では、民生通信をどうにかしないと都市ゲリラの制圧に滅茶苦茶手間取るわけである。でも規制しようにも限界がある。占領政策とか超面倒くさい。
ついでにいえば、軍用通信よりも携帯電話のほうが使い勝手がいいので、占領側でも携帯電話を多用していたりする。市街戦に携帯電話は必須アイテム。
問題は、アマチュアの小説書きとして、趣味的にフィクションでこのあたりを描こうとすると、中途半端なミリタリーファンに駄目だしされて悲しい思いをすることである。どうしろってんだこの野郎。