軍隊と規格化されたコンテナ

 例によって例のごとく、裏づけ資料とか載せるのが面倒くさいので各人であたってください。


 規格化は正義である。なぜなら効率を良くするから。
 効率化は正義である。なぜなら効率がいいほうがお金がかからないから。

「え? なに? 要するにお金が儲けられれば正義なわけ?」
 何言ってんだおめぇ。


 さて、海上輸送等で使用されるコンテナ、この国際的な規格化は意外と最近のことで、第二次世界大戦の頃とかは港湾労働者が手作業でえっちらおっちら荷役作業に従事していた。
 アメリカの頭のいい人がこの荷役作業を見ていて

「トラックから荷物のせかえるの面倒くせぇなぁ」
  ↓
「トラックごと積んじゃえば効率いいなぁ」
  ↓
「でもそれだとタイヤとかデッドウェイトだよな。荷台だけ積んじゃえばいいんじゃねぇかな」

 とか考えてそのとき歴史が動いた。規格化された金属製の箱に荷物を詰めて箱ごと輸送する、現在のコンテナ輸送の誕生である。
 まぁ萌芽は19世紀からあったけどその辺は置いておく。wikipediaでも読んで。


 そこでまぁ軍隊の話になる。軍隊も効率大好き、規格大好きな組織である。そもそも基本的にお金ないし。
 軍隊を動かすのにはそりゃあもう大量の物資が必要で、物資輸送にコンテナを使用するのにも積極的だった。
 実際に使ってみた。超便利。これじゃ、これじゃよ求めていたのは!


 というわけでコンテナをモジュール化した軍用パッケージが色々出てくることになったわけである。
 何しろ国際規格だから輸送が楽だ。
 トラックで現地に運んで地面に下ろして終了の仮説住居だとか、積み木のごとく縦横に並べて側面に土嚢を積んでRPGにも耐える簡易要塞だとか、使い方色々。


 最近だと、ボーイング社が独自資金で開発しているHELシステムが面白い。国際規格の40フィートコンテナなのだが、中身が対空レーザシステム。トラックだのなんだので輸送可能。現地展開後、半日以内に高エナジーレーザが撃てる優れもの。


 想像して御覧なさいよ、トラックで運ばれてくるパッと見貨物コンテナのレーザー迎撃システム。素敵じゃない?